なぜ、分析者にこそ「行動経済学」の知見が必須なのか。
それは、行動経済学が
①「非合理」な人間行動=思考のクセによって生じる予測可能な「体系的なズレ」
②人間が「非合理な意思決定」を選ぶメカニズム
これらを分析/解明するための学問だからです。
高精度なデータ分析に必要なのは、プログラミングスキルや「各分析手法についての知識」はもちろん、もう一つ「人間行動に対する洞察」が大きなキーポイントになります。
だから本書では、データ分析という視点から行動経済学の主要理論を体系的に学んでいただきます。
【第1部 分析者のための行動経済学:基礎知識】
第1章 人間行動を読み解く行動経済学:分析者への導入
1.1 行動経済学とは
1.2 行動経済学のエッセンス
1.3 分析者に行動経済学が必要な理由
第2章 分析者に求められる行動経済学的思考:①因果分析
2.1 人間行動の決定要因を明らかにするのに欠かせない「因果分析」とは
2.2 因果推論:データから因果関係を推論する
2.3 行動経済学で用いられる様々な実験
2.4 分析結果の再現性を高める
第3章 分析者に求められる行動経済学的思考:②経済モデル分析
3.1 人間行動を単純化して示唆を得る経済モデル
3.2 予測可能なズレをモデルに組み込む行動経済学
【第2部 分析者のための行動経済学:考え方と実践】
第4章 不確実性下の意思決定を分析:期待効用理論とプロスペクト理論
4.1 期待効用理論
4.2 リスク選好
4.3 プロスペクト理論
4.4 プロスペクト理論を応用した分析例
第5章 時間を通じた意思決定を分析:現在バイアスとコミットメント
5.1 割引効用モデル
5.2 現在バイアス
5.3 コミットメント
5.4 異時点間選択の分析例
第6章 他者を考慮した分析:社会的選好
6.1 利己的とは限らない人間行動の分析:独裁者ゲーム
6.2 やられたらやり返す人間行動:最後通牒ゲーム
6.3 ただ乗りしない人間行動:公共財ゲーム
6.4 他人の目を気にした人間行動:社会的イメージへの関心モデル
6.5 社会的選好とインセンティブ
第7章 体系的に誤る意思決定:限定合理性
7.1 経験則による体系的誤り
7.2 推論における体系的誤り
7.3 評価に対する体系的誤り
7.4 判断における体系的誤り
第8章 ナッジ:洞察を活用して行動変容を後押しする
8.1 ナッジとは
8.2 ナッジの作り方
8.3 ナッジに関する注意点
第9章 行動経済学的分析の応用事例:ビジネス・向社会的行動・向環境的行動
9.1 ビジネスの場で行動経済学を応用している事例
9.2 向社会的行動を行動経済学の視点で応用した分析事例
9.3 向環境行動を後押しする行動経済学の事例
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