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ビジネス教養として知っておくべきカーボンニュートラル

夫馬賢治 監修/和地慎太郎 著

定価
1,760円(本体価格 1,600円)
  • 発売日
    2024年9月24日
  • 判型/ページ数
    A5/208ページ(2色)
  • ISBN
    978-4-8026-1485-6

「カーボンニュートラル」「脱炭素」「再生可能エネルギー」といった言葉を ニュースや職場で見聞きする機会が増えてきました。一方で、地球温暖化対策に関する情報は、専門用語が多く「よくわからな い」と感じたり、関連する情報が多岐にわたるため「何を学べばいいの?」 と戸惑うことも多いのではないでしょうか?

昨今の地球温暖化の状況は、世界の平均気温が上昇し、世界各地で異常気 象などの気候変動問題が顕在化しています。このまま気温が上昇すれば事態 はさらに深刻化することが、最新の気候科学の研究によって明らかにされて います。
ここでビジネスパーソンにとって重要なことは、地球温暖化が環境問題だ けでなく、経済問題でもあるという視点を持つことです。すでに欧米を中心に、温室効果ガス(GHG)の排出削減と経済成長を両 立するGX(グリーントランスフォーメーション)に向けた大規模な投資競 争が激化しており、GX の取り組みの成否が、企業や国家の競争力に直結す る時代だといわれています。
こうした背景もあって、現在、企業を中心に「脱炭素スキル」を持つ人材 のニーズが急速に高まっています。環境省では「脱炭素アドバイザー資格の 認定制度」を設け、企業内外で脱炭素に関する適切な知識を持つ人材の育成 に注力しています。 今後、ビジネスパーソンにはカーボンニュートラルに関する幅広い知識を 備え、情報を読み解く力が求められてきます。そのためには、土台となる基 礎知識、つまり「教養」を身につけることが必要です。

本書は、カーボンニュートラルについて初めて学ぼうとするビジネスパー ソンに向けた入門書です。ニュースや新聞でよく見かけるキーワードや今後 注目されるテーマを幅広く取り上げ、わかりやすく解説しています。 また、各キーワードやテーマの関連性を掴みやすくし、カーボンニュート ラルの全体像が理解できるように構成しています。さらに、短時間で効率的 に学べるように、見開き(2 ページ)で1 項目を扱い、左ページにはポイン トがわかるような会話形式の文章を、右ページは視覚的に理解できる図解や イラストを中心に掲載しています。
なお、本書では政府が作成した資料や図を主な情報源としています。各々 には出典名を掲載していますので、検索していただき、政府の戦略や計画を 読み解くことをおすすめします。読み応えはありますが、国内外の現状や課 題、規制や支援策など、日本の方針を理解するのに役立つはずです。

本書は9 つの章からなり、第1 章と第2 章ではカーボンニュートラル全般 に関わる基本的な事項として、パリ協定、GX、カーボンプライシングなどに ついて解説します。第3 章から第6 章では、「エネルギーの脱炭素化」につ いて取り上げます。再生可能エネルギー、ペロブスカイト太陽電池、洋上風 力発電、水素、アンモニア燃料、合成メタン、核融合発電、蓄電池、全固体 電池などについて解説します。
第7 章、第8 章では、「エネルギー以外の脱炭素化」と「炭素除去」につ いて取り上げます。サーキュラーエコノミー、カーボンリサイクル、DAC CS といったネガティブエミッションについて解説します。
最終章の第9 章では、今後企業に求められることとして、各部門ごとの課 題や取り組み、脱炭素経営、GHG プロトコル(スコープ1、2、3)、SBT などについて解説します。

私が地方公務員として環境部局に在籍していた際は、国が示すさまざまな 情報を読み解き、その内容をわかりやすく説明することが求められていまし た。その経験を活かして執筆した本書が、読者の皆様のカーボンニュートラ ルへの理解を深める一助となれば幸甚です。

本書「はじめに」より

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author執筆者紹介

夫馬賢治

株式会社ニューラルCEO。信州大学グリーン社会協創機構特任教授。上場企業の社外取締役やアドバイザーを多数務める。環境省、農林水産省、厚生労働省、経済産業省、スポーツ庁のESG分野委員を歴任。ニュースサイト「Sustainable Japan」編集長。テレビ、ラジオ、新聞、ウェブメディア等で解説を担当。ハーバード大学大学院リベラルアーツ(サステナビリティ専攻)修士。サンダーバードグローバル経営大学院MBA。東京大学教養学部(国際関係論専攻)卒。主な著書に『データでわかる 2030年 雇用の未来』(日経プレミアムシリーズ)、『ネイチャー資本主義』(PHP新書)、『超入門カーボンニュートラル』、『ESG思考』(講談社+α新書)などがある。

和地慎太郎

大手製造業、地方公務員の化学技術職を経て、フリーライターへ転身。製造業での技術者としての経験や、行政での廃棄物処理などの環境分野の実務経験を活かし、専門分野を一般の方にわかるような文章を書くことを得意にしている。ビジネス系のwebメディアで記事連載の他、環境分野や製造業関連のテーマで多数執筆を行う。

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